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物流危機と相次ぐ過労運転の摘発

先月(2015年1月)14日、NHKクローズアップ現代で“物流”の問題が取り上げられた。

番組では、モノが運べない=物流危機と題して、必要なものが届かない、これまで当り前のようにモノが運べていたが、今後は深刻なドライバー不足などによって困難になるという趣旨の内容であったかと思う。

マスコミで物流がとりあげられる場合、一般の視聴者にわかりやすいようにということもあるのだろうが、えてして宅配便、ネット通販、コンビニ配送などの話題が中心となることが多い。しかし、この日の内容では、暮らしを支える大動脈であるとの観点からの捉え方もされていた。その意味では、いわゆる物流=消費者物流的な感覚とは違い、さすがNHKと思ったものだ。

そんな中、ここで大きな問題のひとつとして提起されていたのが、劣悪ともいえる「労働環境」であり、それに伴う『ドライバー不足』であった。

そのほぼ一週間後の22日、宅配便大手のヤマト運輸がメール便を廃止すると大々的に報じられた。廃止理由とされたのは、「お客様が法違反の認識のないまま信書を送ってしまい、郵便法違反容疑に問われるリスクをふせぐため」というものであり、過労運転とは関係ないものではあった。

そして28日、今度は北海道運輸局から「運転者の勤務時間及び乗務時間について、国土交通大臣告示の遵守が不適切であった」などの理由で、札幌市内のH社の本社営業所が30日間の事業停止処分を受けた。また、この違反に関連する元請貨物運送事業者に対しては、荷主勧告制度に基づき警告書が発出された。いずれも行政処分基準の改正後はじめての事案だという。

さらに今月(2015年2月)に入って早々の3日、大阪南労働基準監督署は、昨年7月に発生した交通死亡事故に関連して、トレーラの運転手に事故直前1カ月間に121時間以上の時間外労働(残業)をさせていたとして、労働基準法違反の疑いで、勤務先のY社と運行管理担当の男性取締役を書類送検した。(トレーラの運転手は、自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷罪)の疑いで逮捕、公判中)


最近、物流関係でマスコミを賑わしていたのは、急激な燃料価格の高騰で事業者が経営危機にあえいでいるというものであった。ところがその後、円安を上回る?原油価格の急落から、燃料価格が値下がりに転じて、この話題も喉元過ぎれば何とやらでいつのまにか静かになってしまった。

とは言え、このような極めて短期間に、物流に関する問題がニュースとして大きく取り上げられるのは異例のことと言わざるを得ない。

ドライバー不足や過労運転問題を考える上で、モーダルシフト、物流の効率化などの解決策も当然検討されるべきだと思うが、一番重要なのは最後は運賃だ、力関係だ、という指摘が一向に表に出てこないことこそ問題なのではないだろうか。
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