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「運行」

今回は「運行」を取り上げる。

トラック事業者の方々、なかでも長距離運行をされている方々が「一運行」という場合、どのような輸送形態を念頭に置いておられるのだろうか。

たとえば小所のある富山から東京まで往復するとすると、一運行は具体的にはどうなるのだろう?
富山から東京までの片道、富山・東京の往復のどちらだろうか。たまたま東京から富山までの帰り荷物が見つからず、東京から名古屋へ回送して富山へ帰ってきた場合、どうとらえればいいのだろうか...。
具体的な運送業務においては、いろいろなケースが出てくるであろうから、あらためて一運行とはと聞かれても答えにくいものもあるだろう。

法令等ではどのような定義がなされているのだろう。

まず、監督官庁である国土交通省の考え方を見てみると、「貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準」(平成13年国土交通省告示1365号。以下「勤務時間等基準告示」という。)では、「一の運行」とは、運転者が所属する営業所を出発してから当該営業所に帰着するまでをいうとされている。

なるほど。ではこの勤務時間等基準告示には、何が書いてあるのか。

「貨物自動車運送事業者が運転者の勤務時間及び乗務時間を定める場合の基準
は、運転者の労働時間等の改善が過労運転の防止にも資することに鑑み、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第七号。以下「改善基準告示」という。)とする。なお、運転者が一の運行における最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間(ただし、改善基準告示第四条第三項において厚生労働省労働基準局長が定めることとされている自動車運転者がフェリーに乗船する場合における休息期間を除く。)は百四十四時間を超えてはならない。」

先の例で言えば、富山の営業所から出発して、東京、名古屋で貨物の積み卸しを経て富山の営業所に帰ってくるまでを一の運行ということになる。

次に改善基準告示を所管する厚生労働省の考え方はどうか。

もともと改善基準自体は、自動車運転者の拘束時間、休息期間及び運転時間について定めたものであり、一の運行に関する確たる定義は書かれていない。つまり、自動車運転者の労働条件を改善するためには、労働時間を規制することはもちろんであるが、時間外労働や深夜早朝の労働が常態化する長距離運行では、拘束時間を規制することで労働条件の改善をはかろうとする考え方が根底にあるといえよう。

改善基準の考え方の基本は、一の運行というよりは一の勤務をどのように見るか、であって、休息期間(原則連続8時間以上)をとる直前で勤務が終了することになっている。

なお、平成9年3月11日付基発第143号「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準の一部改正等について」と題する労働省労働基準局長通達には、長距離輸送についての考え方が記されているので、参考までにお知らせしておこう。

長距離貨物運送(「一の運行」の運転時間が9時間以上又は「一の運行」の走行距離が450キロメートル以上の貨物輸送をいう。)

次回は「従業員に対する指導及び監督」について考えてみたい。
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